鈴鹿セブンマウンテンを歩く(藤原岳編)

 今年の春頃から始めたジョギングの成果が出始めて、体力的に余裕が出来てきたので、秋の深まりとともに、長い間お休みしていた登山を再開した。手始めに地元で定番となっている低山からはじめて、なんとなく感覚を取り戻したので、今回は登ったことのない山に挑戦しようと、以前から気になっていた藤原岳に登ることにした。
 藤原岳は、鈴鹿山脈の北側に位置している。いつも東名阪道を名古屋方面に向かって走っていると、左手に現れ、セメント用の石灰を採掘するために、広範囲に削り取られた山容が痛々しく目に入ってくる。そのせいで、今まではなんとなく藤原岳を敬遠していたのだが、逆にその実態が気になりだして、今回登ってみることにした。

藤原岳の麓にある、セメント工場

静かな朝の登山道

 まだ暗いうちに車で登山口の駐車場に向かう。狭い道に入る手前で、麓のセメント工場のシルエットが暗闇に浮かび上がった。なんだかおどろおどろしい雰囲気。
 駐車場に着くと、車中泊をしていたのか、既に何台か車が停まっていた。ここにはトイレと屋根付きの休憩施設が整備されている。

 午前6時を過ぎ、周囲が明るくなってきたので登山開始。メインの大貝戸ルート。最初から樹林帯は雑木が中心で、植林帯という感じではなく、歩いていて心地よい。しばらくすると、東側の木々の間から展望が開けてきて、朝日が差し込んできた。少しだけ街のほうが見える。

8合目を越えると、特有の景色が広がり始めた

 8合目付近は少し広場になっていて、看板がある。この広場は聖宝寺ルートとの合流地点となっている。ここから山頂へは1本のルートとなる。そこから先に進んでいくと、徐々に石灰石の露出が目につくようになってきた。雨で侵食された柱状の石灰石のことをカレンフェルトというらしい。カレンフェルトのゴツゴツしたルートを辿って、避難小屋を目指して進んだ。

薄モヤに包まれた幻想的な石の平原

 午前8時過ぎ、避難小屋のある広場へ到着。そこから右手を見上げて、一気にテンションが上がった。なんだろう、この美しい平原は。カレンフェルトが散らばり、背の高い木がほとんどない、美しい平原が視界の奥のほうまでずっと続いていた。思わず頂上方面のことは忘れてそちらへ歩き出す。うっすらとガスに包まれているが、そのおかげで一層、幻想的な雰囲気。見晴らしの良いさわやかな景色とはまた違う。早い時間に着いたので、登山者も少なく、静けさが引き立つ。少し冷えるので、シェルを羽織って温かいコーヒーをいれ休憩することにした。
 近くにいた登山者と話すと、彼女たちはテントで一泊していたそうだ。他にも1組ほどテント泊をしていた様子だった。日の出の瞬間はさぞかし美しかったことだろうと思う。

天狗岩経由で頭陀ヶ平まで散策

天狗岩はガスで全く展望はなかった

 もともと山頂に先に行って、時間があったらこちらに散策しようと思っていたのだが、平原があまりにも美しかったので、思わず歩き出してしまった。このまま天狗岩を目指すことにした。ほとんど傾斜のない道を進んで暫く行くと天狗岩にたどり着いたが、こちらは完全にガスが出ていて、展望は全くなかった。
 仕方がないので、早々に移動を開始して、頭陀ヶ平方面へ。大きな送電線の鉄塔の足元にたどり着いた。ここが頭陀ヶ平。北東側の斜面はスキーのジャンプ台みたいに、麓まで一直線。反対の西側には、御池岳が見え、広大な山頂として知られるテーブルランドか遠目に確認できた。登山の勘が戻ってきたら今度行ってみたいな。

御池岳のテーブルランドがすぐそこに!

満を持して山頂へ たくさんの登山者!

お昼頃の山頂付近も残念ながらガス

 カレンフェルトの平原まで戻り、今度は山頂を目指した。山頂に着いたのがちょうどお昼前だったので、たくさんの登山者が、山頂付近に腰掛けてお昼ごはんを楽しんでいた。こんな感じになるとは朝の雰囲気から全く想像してなかった。藤原岳って人気があるんだな〜と感心。

下山で敢えて選んでみた聖宝寺ルートは・・・

 山頂で自分もお昼ごはんを食べ、しばらく休憩して下山を開始。8合目付近の広場で敢えて人のすくない聖宝寺ルートを選んでみた。が、こちらは通る人が少ない様子。道も荒れ気味で、細いところや崖側がキレたったところが多かった。また、植林帯に入ると延々と続くつづら折りの道。やっとの思いで谷底にたどり着いたが歩きにくかった。さらに、聖宝寺にたどり着く手前で、お猿の集団が喧嘩しているようすで、ルート近くで騒いでいる。お猿たちのトラブルに巻き込まれるのもゴメンだと思い、持っていたコッヘルを叩いて音を鳴らしながら進んだ。聖宝寺境内を通って最後は長い階段を降り、やっと道路に着いて下山完了。どうも、聖宝寺さんは猿を祀っている様子で、お猿たちには悪いことをしたなぁ。

山行を終えて

 山によって色々な表情をみせてくれる鈴鹿山脈。その中でも藤原岳は、特に他の山とは雰囲気が異なっていて、しっとりとした美しい山だと感じました。花も有名な山だということなので、また春の季節に登ってみたいなと思います。

藤原岳・天狗岩・頭陀ヶ平
日時:2024年11月4日(月)
天気(体感):朝方ガス、のちに晴れ
コースタイム:7時間40分(休憩含む)
歩行距離:12.8km
獲得標高(上り):1334m

HANZOU

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